定期借家契約については、前々回でも述べましたが、
一般的な普通契約とは異なるということで、事務所をお探しの
お客様からよく質問を受けます。
前の記事はこちら
「定期借家契約のメリット・デメリット」
ということで、今回は定期借家契約について、
よくある質問をQ&Aでまとめてみました。
Q.定期借家契約と普通賃貸借契約の違いはなんですか。
A.一番の大きな違いは契約の継続に関する事項。
普通契約では、正当な事由が無い限り貸主から更新の拒否は
できないので、契約の継続は更新が前提です。
一方、定期借家契約では、契約期間の満了と同時に
契約が終了し、退去することが前提となっています。
Q.契約期間が終了すると必ず出ていかなくてはいけないのか。
A.定期借家契約では更新という概念はありません。
基本的には契約が終了することになるので、その時点で退去する覚悟を
しておくべきだと思います。
退去せず、継続する場合は貸主の同意を経て再契約ということになります。
Q.期間の途中で解約はできないのか
A.原則として期間内の解約はできません。
但し、例外として契約時に中途解約ができる旨を定めた場合は、
その限りではありません
Q.なぜ定期借家契約にするのか ~その1~
A.最近よくあるケースでは、建物の老朽化による建替えです。
建替え工事予定までの期間を定期借家契約にします。
Q.なぜ定期借家契約にするのか ~その2~
A.普通契約などの契約更新時などに起こりがちな増減額交渉の
トラブルを避けるためです。
条件が合意しなければ、契約をしないという特徴がここにあります。
Q.契約する前にどちらの契約かわかりますか。
A.もちろんです。
当社では、定期借家契約の物件の場合は、物件のご紹介時に
必ずお伝えしております。
Q.再契約する場合、費用はかかるのか
A.再契約料という名目で費用がかかる場合があります。
無い場合もありますが、賃料の1ヶ月分くらいを目安とすると良いでしょう。
Q.初期費用や賃料が安いと聞いたのですが。
A.定期借家契約の物件は近隣相場と比べ安価に設定している
場合が多いようです。
理由としては、入居しやすくすることで空室を解消することや
前述でも述べた増減額交渉のトラブル回避などがあります。
取り壊し予定建物の場合も同じく安価に設定しています。
以上、簡単ではございますが、定期借家契約についてのご質問で
多くいただく項目をまとめてみました。
ここでも分かり難い事がございましたら、ご遠慮なくお問合せ下さい。