山手線の新駅「高輪ゲートウェイ」
このブログでも新駅発表当時から気にかけて、駅ができる街や新駅名などいろいろな角度から追いかけてきました。
そんな中で、開業まで約1年と迫った今、やはり一番気になるのは賃貸事務所の市況です。東京主要区の空室率が最低記録を更新し続ける最中、新駅周辺の賃貸オフィスの市場はどのようになるのか、また、発表当時(2014年)の賃料相場と比べて、現在はどのように変わったのかご紹介したいと思います。
高輪エリア
駅名にもなっていて、新駅から一番近いエリア。
元々、大型ホテルや高級住宅地として知られ、賃貸事務所など、事業用の物件は少ない場所です。現在も物件数はさほど増えていないので、今後の変化に注目していきたいエリアです。
2014年6月 |
2019年3月 | |
30坪未満 | 11,560円/坪 | 16,024円/坪 |
31坪~50坪 | 15,786円/坪 | 9,160円/坪 |
51坪~100坪 | 16,895円/坪 | ***** |
101坪以上 | 11,738円/坪 | ***** |
※「*****」は、その規模の物件の募集がなく、賃料が不明。
30坪未満の賃貸オフィスでは、坪単価4千円強上がっています。一方31坪~50坪では、6千円以上下がっています。これは、この規模の物件で現在募集があるのがわずか3棟で、しかもその内の1件がかなりリーズナブルな賃料設定をしているところによるものだと思いますので、参考にはならないと思います。
また、51坪以上の規模に関しては、募集している物件がないという結果になりました。「都内の空室がない」という影響がここにも出ていますね。
三田エリア
高輪エリア同様に住宅や寺社が多く、オフィス物件はやや少ないエリア。
第一京浜沿いに賃貸事務所ビルが建ち並び、比較的大型の物件が多いイメージのエリアです。
2014年6月 |
2019年3月 | |
30坪未満 | 12,791円/坪 | 18,939円/坪 |
31坪~50坪 | 13,215円/坪 | 16,803円/坪 |
51坪~100坪 | 12,929円/坪 | 18,885円/坪 |
101坪以上 | 11,850円/坪 | 18,360円/坪 |
どの規模の賃料も全体的に大幅に上がっているのがよく分かります。新駅ができること、また空室が少ないことで賃料相場が上がったわかりやすいエリアだと思います。
港南エリア
新駅の東側、大型オフィスや高層タワーマンションが建ち並ぶエリア。
新駅の構想ではこのエリアの発展も含まれており、今後の活性化が期待されるエリアです。
2014年6月 |
2019年3月 | |
30坪未満 | 14,509円/坪 | 10,260円/坪 |
31坪~50坪 | 16,007円/坪 | ***** |
51坪~100坪 | 14,702円/坪 | ***** |
101坪以上 | 13,778円/坪 | ***** |
元々空室が少ない立地ではありましたが、現在の港南エリアは、ほとんど募集物件がないという結果になりました。新駅の誕生で開発が進むエリアではありますので、今後に注目です。
芝浦エリア
こちらも新駅の東側で、昨今では高層タワーマンションが多く建ち並ぶエリア。
マンション開発による人口増加が新駅誕生の一因にもなっています。また賃貸オフィスビルなど商業ビルも多く建ち並ぶエリアでもあり、オフィスビルの賃料相場は一番参考になるエリアでもあります。
2014年6月 |
2019年3月 | |
30坪未満 | 12,607円/坪 | 12,845円/坪 |
31坪~50坪 | 13,307円/坪 | 28,078円/坪 |
51坪~100坪 | 12,653円/坪 | 22,746円/坪 |
101坪以上 | 11,997円/坪 | ***** |
小規模オフィスの賃料はほとんど変わっていませんが、中規模ビルで大幅にupしていることがわかります。また、大規模ビルの空室がここでも存在しないということが確認できます。今後は、同じ新駅東側の港南エリアの開発でどのような影響があるのか見ていきたいと思います。
まとめ
東京都心部の賃貸事務所ビルは、空室率1%台という、統計開始以降最低の記録を更新し続けています。その影響が、山手線の新駅「高輪ゲートウェイ」周辺でも出ているのが今回はよくわかりました。
賃料の相場自体は、以前の予想どおり上がってきているのも顕著に出ていました。大規模ビルの募集がないため、現在の賃料相場は確認できませんでしたが、空室がない分、空室募集が出たときの賃料上昇は容易に想像がつきますね。
新駅周辺エリアは、今後も注視していきたいと思います
。
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