もしかして今?賃貸事務所、移転のタイミング

 

賃貸事務所の移転は、想像しているよりも簡単ではない。

というのも、オフィスの移転は、臨時のプロジェクトなので、通常の業務を進めながら並行して行わなければならない為、担当者の負担増は避けて通れないものになります。

ですから、かなりの労力が必要になるオフィスの移転は、後回しにされてしまうことも。今まさに、移転のタイミングかもしれないというとき、それを逃してしまうのはあまりにも惜しく、また、その後の事業に影響が出てくる可能性もあります。

そこで今回は、賃貸事務所を移転するべきタイミングと判断基準について、ご紹介します。

 

社員数の増減

現在の賃貸事務所に入居してから社員数が1割以上増えたり、減っている場合。また、今後1~2年以内に2割以上の増員計画がある場合など、オフィス面積の改善が必要とされれば、移転の時期といえるでしょう。

この面積の問題はオフィス移転の理由として最も多いものですから、判断しやすい要因です。

 

外的要因

市場の変化による外的な要因。今契約しているオフィスの賃料が近隣相場と比べて高い、または安い場合など。近隣相場が値上がりしていると、家主から賃料値上げの交渉をされるケースがありますので、賃料があがれば当然コストが上がるということになります。

近隣のオフィス賃貸市場と比べて、要求されている賃料が見合ったものなのか判断し、自社のコスト計画に合わないものであるなら、移転を検討する時期と言えます。また、賃料相場が下がっているときは、移転する絶好の機会。移転することで同等の立地条件でコストを下げられる可能性がありますし、同じ賃料でより広いスペースになることもあります。

当サイトの地図から検索では、エリア・坪数を絞った近隣相場を検索できます。使ってみて下さい。
地図から検索「賃貸事務所ドットコム」

 

人材採用の向上

人員不足で求人を出しても、うまく人が集まらない、確保できないという企業は多く存在します。採用する能力や条件面など、原因は多様ですが、職場環境に問題があることも理由の一つに挙げられるでしょう。見栄えの良いビルやグレード、立地条件などを変えることで、そこで働く人たちのモチベーションや企業イメージのupを図る企業も少なくありません。

入社した社員に快適な環境を提供することも企業に求められる条件の一つなのですね。

 

建物の老朽化

現事務所の建物の築年数が古く、設備等が不便な場合。適切なビルに移転することで賃料が上がることがあっても、業務の効率化や安全面の問題などが解決されて、結果的にコスト削減になる場合があります。

また、ここ数年では、震災対策として新耐震基準の建物へ移る企業も少なくありません。

 

最後に(判断材料)

以上が移転する理由として多数を占める要因となりますが、判断するためには日頃から意識しておく必要があると考えます。と言っても簡単ではないと思いますので、以下に挙げる項目をチェックして、あてはまるものが多ければ、移転のタイミングなのかもしれないという判断材料にしてみてください。

  • 賃貸契約の更新時期が近い(1年以内)
  • 現在の事務所の面積が社員一人あたり5㎡未満
  • 今のオフィスに入居してから社員数が1割以上増減している
  • 2割以上の増員計画がある
  • ビルの設備が不足している
  • 現場社員から事務所について不平や不満をよく耳にする
  • 現ビルの管理状況、清掃に満足していない
  • 通勤や外出時に不便を感じる立地
  • 打合せスペースの不足または余分がある
  • 求人してもなかなか求職者が集まらない
  • 入居したときに比べ、周辺環境が変化した(騒音やにおい等)

この項目で思い当たるものが2~3以上あれば、それは「今」移転を考えるとき、なのかもしれません。その反対に、まったくあてはまらなければ、今は移転の時期ではないという判断ができます。

必要がないのに移転をすると、気分転換にはなるかもしれませんが、コスト面や労働環境など、良くない影響のほうが多くなる可能性がありますので、今回の記事を参考にしていただければ、幸いでございます。