賃貸事務所や住宅探しでは、必ず物件を見に行きます。
「見ないで決めた」というのを私の記憶では聞いたことがありませんし、
入居してから、あれ、こんなだったっけ!失敗したなあ、とならない為
にも物件を見に行くのは必須です。
では、その時に何を確認すればよいのか。内覧でしなければならない
事は山積みです。せっかく貴重な時間を割いて現地に行くのですから、
見落しがないようにしたいものです。
そんな現地で、必要最低限チェックしておきたい項目を並べてみました。
参考にしてみて下さい。
騒音
現地でしかわからないことの一つに騒音があります。
賃貸事務所ビルのほとんどは鉄骨や鉄筋コンクリートで建てられているので、
上下階の音はそれほど気にならないと思います。うるさい場合はよっぽどの場
合です。ここで気にしなければならないのは、隣の事務所や道路状況など外
からの騒音。交通状況や周囲の店舗、また建物自体の防音によってさまざま
です。接客時や集中して仕事をするためにも確認しておきましょう。
周囲の環境
その賃貸事務所ビルの周辺の環境は、時に会社のイメージにもつながります。
店舗や周りの建物にはどういうテナントがいるのか、マナーのよろしくない輩が
いないかなど、安全面でも確認しておきたい事項です。コンビニエンスストアや
郵便ポストの位置。集配、出荷が多いお仕事だったら宅配便の営業所が近くに
あるかも忘れずに確認しておきましょう。いずれにしても自社のビジネススタイル
に合っているかを判断基準としてチェックするのがいいでしょう。
共用部
これも現地に行かないと、なかなか状況が分からない項目です。
外観や室内がいくらきれいでも、エントランスが汚れていたり、ポストが破損して
いたりすると、上で述べた周辺環境と同様に企業のイメージも悪くなってしまうで
しょう。共用部にゴミなどがあれば、入居中の会社のマナー度合いも分かります。
これらは物件に行けば目に入ってくるのであえて意識することはないでしょうが、
建物の構造によっては、分かり難い物件もありますので必ず確認しましょう。
特に注意してみた方が良いポイントを書いておきます!
- ポスト
- フロア案内プレート
- エレベーター内
- 通路
- 階段
- トイレ、給湯(共用使用の場合) など
日当たりは?
住居はもちろん、オフィスでも気持ち良く仕事をするには日当たりが大切だと
思います。業種によってはそうでもない場合もありますが・・・
しかし、天気がわからない、解放感もないとなってしまうと、内勤業務など一日中
室内にいる場合などは、健康面でも精神的にも支障が出る可能性があります。
こういう点を考慮すると、やはり日当たりは大切で、これも実際に現地でしか確認
できない項目となります。図面に窓があっても、大きさや隣接するオフィスビルの
状況によって違いがあります。また、季節によって日の入り方は変わってきますの
で、その点も考慮して確認してみて下さい。
電波は入る?
携帯電話の電波が入るかも重要ですね。意外と見落しがちなポイントです。
お客様との重要な商談を携帯電話ですることも多いはずです。つながりにくい
室内ですと困ります。各携帯キャリアが対策として屋内でもつながりやすくする
サービスを行っていますが、機器を設置する工事など、少し手間がかかります。
なるべくなら、何もせずにつながる方がいいですよね。
道路側から見て、死角になる位置を特に注意してみて下さい。
歩いてみる
複数の物件を見て回る場合には、その中で候補となる物件から実際に駅まで歩いて
みましょう。何件も回るうちに実際に物件から駅までがどれくらいあるのか曖昧に
なってしまうことがあります。そのため、一番気に入った物件だけで良いですから
歩いて体感してみて下さい。賃貸事務所の広告に表記されている徒歩分数は80m1分で計算したものです。信号や歩道橋などは考慮されていませんので確認しましょう。
壁紙の汚れや臭い
リフォームやクリーニング済みであっても汚れや、はがれをチェック。
クロスがはがれている場所や気になる汚れは内覧した時に指摘しておけば退去時の
トラブル防止になります。カビなどもチェックしておくと良いでしょう。
それから室内の換気と臭い。これは行けばすぐに確認できる事項です。
日当たり同様、気持ち良く過ごすには重要なことです。換気機能がない物件は
建築基準法上ありえませんが、レイアウトの間仕切りなどを考慮して確認しましょう。
測ってみよう
重要な物を置いたりする予定であったりデッドスペースになりそう場所は、
メジャーを使って実際に測っておきましょう。これも意外と落しがちな確認事項です。全体のレイアウトを決める際には、寸法図面でこと足りますが、細かい部分については図面だけでは足りないこともありますので注意して下さい。
- 電源の位置:
フリーアクセスが敷設されていない場合は壁に設置されてますので、レイアウトを考える際の重要なポイントになります。 - 天 井 高:
大きな書棚などを置くなら注意 - 斜面や湾曲:
壁が斜めになっている箇所や湾曲している部分。 - 窓 :
ブラインドやカーテンが設置されていない場合は必要です。
電気容量
これは、見に行かなくても仲介会社に調べてもらえれば確認できますが、誤って
いる可能性も考えて念のため確認して下さい。容量が足りなかったりすると業務
に支障をきたしてしまう重要な確認事項です。ブレーカーにアンペア数が表示
されていますが、賃貸事務所や店舗の場合、電気系統が動力と電灯に分かれ
るなど、一般家庭のブレーカーと違いますの注意して下さい。
オフィスの電気容量チェックは以前に書いたこちらの記事も参考にして下さい。
「電気容量チェックの3つのポイント」
非常階段と避難場所
防災、避難対策は、企業に求められる一つの課題です。
先の震災以降、さらに強く意識されている企業も多いのではないでしょうか。
内覧時には、その点も考慮に入れながら見学して下さい。
オフィスビルなど不特定多数の人が集まる建物は、建築基準法と消防法に
よって2方向避難、つまり2つの異なる避難経路を設置する義務があります。
非常階段が2種類、もしくは階段とバルコニーの非常梯子などがあります。
突如起こる震災時にあわてたりしないように、位置の確認と階段に障害になる
物がおかれていないかなどチェックして下さい。
ついでに付近の一番近い指定避難場所も確認しておくのも良いと思います。
住宅の場合は、この他に洗濯機置場や冷蔵庫を置くスペース、収納のサイズ
などがあります。
これらのポイントを物件を見にいった時に確認してみて下さい。
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