前回に続き、エレベーターについてのお話です。
事務所ビルやマンション等の、どのエレベーターにもある緊急連絡用のボタン。
このボタンを間違えて押してしまいそうになった。
または、押してしまった。
なんてことはありませんか?
誤押防止用のカバーがあるものなら、そういうことは無いはずですが、
ほとんどのエレベーターは開閉ボタンのすぐ近くに設置されていたり、
案外、間違えやすい位置に付いていることが多いですね。
うっかり間違えて押してしまった。
そんな時はどうしたらいいのか。
あわてずに対処できる方法をご紹介したいと思います。
ところでその前に、みなさんは、あのボタンを押すと何処に繋がるかご存じですか。
おそらくほとんどの方は、エレベーターのメンテナンス会社やセキュリティ会社などの
緊急コールセンターと通話ができると思っているのではないでしょうか。
もちろん多くのビルやマンションはそのとおりでしょう。
しかし実は、そうではないエレベーターがあります。
非常用ボタンを押した場合、外部への連絡手段は主に3つのパターンに分かれます。
この3つを知っておけば、間違えて押した時の対処だけではなく、
トラブルがあった際にも役立つはずです。
では、前置が長くなりましたが、本題に入りたいと思います。
まず、非常ボタン押した時の3パターンとそれぞれ応じた対処法をご紹介します。
メンテナンス会社のコールセンター
24時間対応している会社がほとんどですので、いつ押してもコールセンターに繋がります。
間違いだからと言って、繋がったままで無視することは控えた方が良いでしょう。
会話ができない状況のトラブルと勘違いされかねません。
ここは、素直に間違いであったことを伝えて下さい。
ベルだけが鳴る
ボタンを押すと、共用部、主にエレベーターホールに異常を知らせるベルが鳴るだけのタイプです。
通話ができません。
緊急時には、外部にいてこの音に気付いた方がメンテナンス会社などに連絡します。
各フロアのエレベーターホールにスピーカーがある場合と1階だけに設置されているものがあります。
このタイプは間違えて押した場合でもしばらくすると止まります。
但し、建物全体に響くような大音量ベルの場合には、そうも言っていられません。
その場合は、エレベーター内部や付近に表示されているエレベーター連絡先に電話しましょう。
遠隔操作ですぐに止めてもらえます。
建物内のインターフォン
主に管理室や共用部(1階のエントランスホール)に、通話機器を設置。
インターフォンのように通話ができます。
緊急の場合は、ベルと同様に管理人や対応してくれた方がメンテナンス会社などに連絡します。
このタイプで考えられるのは、相手方が出る時とそうでは無い時があるということ。
常駐ではない管理室や深夜などは、間違えて押してしまっても出ない場合がありますので、
その時は気にしなくてもいいでしょう。
但し、つながった場合はコールセンターと同様に間違えであることを伝えて下さい。
対処法としては簡単ですが、コールセンターに繋がる以外のケースは
あまり知られていないと思いますので、参考にしてみて下さい。
万が一閉じ込められてしまって通話ができなかったら
- 携帯電話がつながる場合は電話します。
- すべての階数ボタンを押しましょう。
- 冷静に!けっしてパニックを起こさないように
- 非常用ボタンをあきらめずに押しましょう。
- カゴの外に出ない。非常に危険です。アクション映画のようには絶対にいきません。
常駐ではない管理や、たまたま管理人室が不在の時、深夜などの共用部を人が
あまり通らない時は、まったく気づかれず、ひたすら誰かが気づいてくれるのを待つしかない
という事になってしまいます。
携帯電話がつながればいいのですが、そこは鉄でできた四角い箱の中。
ご存知のとおり、通話が途切れたり出来ないエレベーターが多いです。
最悪の場合は朝まで待つなんてことになるでしょう。
実際にそうゆうケースもあるようで、これは相当つらいですね。
なぜすべてのエレベーターが、緊急コールセンターに繋がるようになっていないのか・・・。
理由としは以下の2つが挙げられます。
1.メンテナンス会社と契約していない場合
前述した緊急対応センターに直接つながるサービスは、メンテナンス会社との契約が必要です。
賃貸事務所ではビルのオーナーか管理会社。分譲マンションでは管理組合が契約します。
基本的にメンテナンスの契約をしていないということは考え難く、
ほとんどのビルやマンションは、契約しています。
ただし、メンテナンス会社によって緊急対応の通話サービスは、基本契約には含まれず、
オプションでの追加契約という会社もあります。
このような場合、費用などの面でオプションの契約はしないことも考えられますので、
非常用ボタンでの緊急対応センターへの直接通話はできません。
2.建物自体の構造によって出来ない場合。
築年数の経っている古いビルなどがこれにあたります。
センターと通話がとれるようにするには、エレベーター自体に繋がる電話回線か
インターネット回線が必要になります。
構造によって、回線を通すスペースがない等、回線工事そのものが出来ないものが、
古い建物ではあります。
このようにメンテナンス会社に繋がらないビルは意外とあります。
出先などのビルでは難しいですが、ご自身がいつも利用されている事務所や
マンションのエレベーターは、確認しておいたほうがいいかもしれませんね。
知っておくことで、パニックを起こさずに冷静に判断ができると思います。
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